スキ!好き!神戸!

神戸っ子なのに知らない事がいっぱい。神戸を深堀りしてみます。

板宿・板宿市場・西国街道・菅原道真

板宿の名前の由来

神戸市の須磨区にあります板宿(いたやど)は、古くから平地にある村々と妙法寺川沿いの山村をつなぐ交通の要所でした。
地名の登場は「平家物語」の中にも出て来ますので、かなり古くからあることがわかります。板宿という地名の由来にいくつかの説があります。有名な物をいくつか紹介しますが、これだと断言できるものはありません。
太宰府にながされる菅原道真のために村人が、板囲いの宿を建ててもてなしたので板宿と名がついたという伝説から来た説。
神戸の市史編纂に携わった川辺賢武士氏は、高取山録のイタドリハラという地名が起源としている。
神戸の郷土史家の落合重信氏は、鎌倉時代の文献の「板井ど」という記述から街道の脇の水汲み場「板井ど」が起源としている。

板宿と西国街道

山陽電鉄がまだ地上を走っていたころ、西代で北へ折れ板宿へ向けて線路がひかれていました。その線路をまたぐ跨線橋は今も使われており、この道路が旧西国街道です。
跨線橋の下をくぐり板宿へ向かう斜めの道は、板宿商店街の南側、山陽電鉄板宿駅(地下)の上になるのですが、板宿駅の少し手前でさらに北に、昔の板宿村(板宿商店街の北側)へ向かう細い道があります。
お年寄りが、「この斜めの道は、大宰府に流される菅原道真公が歩まれた道だ」なんていっておりました。その斜めの道は一部をのぞき1970年代の都市計画で姿を消しています。しかし西国街道の地図を見てみますと、妙法寺川沿いに北上し、権現さんと親しまれている證誠神社に突き当ります。ですからその斜めの道の話はきっと・・・です。

板宿市場

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板宿といえば神戸でも指折りの大きな市場があった場所です。路面電車、神戸市電の終点でもあったので賑わいはすごいものでした。路面電車がなくなり、地下鉄となり山陽電鉄板宿駅も震災のあと地下にもぐると人の流れが完全に変わってしまいどんどんと寂しくなっています。最近、市場の一部が壊され、老人施設ができてきています。時代の流れを感じます。

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参考にした資料
  • 田辺眞人著「須磨の歴史散歩」神戸市須磨区役所刊

  • 「神戸西国街道まわり道」神戸都市計画局計画部まちづくり支援室 編集発行

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板宿市場と菅原道真と | 須磨シリーズ4