スキ!好き!神戸!

神戸っ子なのに知らない事がいっぱい。神戸を深堀りしてみます。

雲の柱の導くままに・神戸と宣教師


先日、神戸雑学という本のことを書きましたが、それを読んでいて、長い間本棚に眠っている本を思い出し、久しぶりに手にとってみました。「神戸と基督教」という本です。書かれたのは1975年なのですが、僕との出会いは1994年です。
新開地駅と高速神戸駅の間にある地下街「メトロ神戸」。名前は素敵なのですが、駅の近くにだけお店があり、あとは地下道のような殺風景な場所なのです。何の用があったのかわかりませんが、そこを歩いておりました。高速神戸駅よりに古本屋さんが3軒並んでありまして、手前はアイドルの写真集やエロビデオがならんでいます。ワゴンに乗せられている新書や小説の背をフッと観ながら歩いていると、目に飛び込んできた神戸の文字、手にとって中を見ると200の手書き文字、「200円か、まぁだめもとで買おう」と購入しました。
読んでみると、幕末から戦後まで多くの宣教師が、神戸やその周辺に多くの影響を残したことがわかりました。宣教師の話ですが、少しだけ賀川豊彦のことが書かれていて、写真の色紙も掲載されていました。
この本を購入した1994年の夏、この色紙をもっておられる中島彰牧師とお会いし、色紙のことをうかがう機会が与えられました。中島牧師の話を聞いていると、本に掲載されていた色紙の話が出てきました。色紙を書いてもらった時は、若い駆け出しの時代で、賀川豊彦が目の前で、さらさらと書いて、さっと渡してくださったとのこと。本を読んだ後に、色紙をもっている本人の話を聞くなんてびっくりです。
英国紳士風とでもいいますか、威厳のある老牧師でしたが、とても優しい先生でしたので、本のこと、色紙のことを話しました。「現物を見せていただけますか」といいますと。「どうぞ見に来てください」と快くいってくださいました。しかし、バタバタしていてすっかりそのことを忘れてしまい、思い出したのは、中島牧師が天に召されたと聞いたときでした。
「雲の柱の導くままに」とありますが(聖書の出エジプト記に出てきます)、動きがあるときに、さっと動かないといけないですねぇ。